高気密高断熱住宅の室内干し

先日、ネット記事で、下記のような内容のものが載っていました。

新築でベランダ「作らない」3割 乾燥機の普及、見た目重視で変化(朝日新聞) – Yahoo!ニュース

内容としては、最近の新築住宅では、以前から比べるとベランダをつくる割合が減ってきたということが書かれていて、その理由が、“見栄え”、“掃除の手間”、“乾燥機の普及”という事です。また、ベランダが無いのは3割とのこと。

理由として、そういう事もあると思います。しかし、この記事の内容を裏付ける調査結果は、大手ハウスメーカー1社にすぎないので、本来ならば、もう少し他の情報も欲しいところではあります。

多分、何も知らない一般ユーザーの方が、この記事を読むと、大手ハウスメーカーの調査結果でもあるし、また、記事が大手新聞社の記者による発信なので、これが正解と思いますね。

しかし、私の認識としては、ベランダが減った理由は他にもあると思っていて、この件は建物性能によって考え方が変わるのではないかと思います。

 

そもそもの話をすると、いわゆる高気密高断熱住宅では、時期問わず室内の温度がキープできるので室内干しが主流になっています。

実際に、あしづかホームで新築している建物でいいますと、2017年を最後にベランダは造っていないです。その代わり、以前ならベランダとしていたであろう1~2坪のスペースをランドリールームとして造ることは非常に多いです。

洗濯物が乾く要因として、温度、湿度、気流の3つがあると思いますが、先ずは温度が重要であると考えています。

高気密高断熱住宅であると、建物内の何処もが基本的に一定の温度です。1Fリビングが22℃であれば、2Fの寝室やWICであっても温度の差はあまりありません。したがって、どの場所でも洗濯物は乾きやすいです。

 

近年、こういった高気密高断熱住宅の数も増えてきて、そこで生活するユーザーや、建築したビルダーが、ベランダを造らずに室内干しの方が便利で楽といった旨の発信をSNS等でしていることも多くみられます。

ベランダを造らなくなった理由として、個人的な感覚としては、むしろこっちの流れではないのかな?とも思ったりもします。

このように建物性能が違えば、ユーザー、ビルダーの考えも違う訳で、高気密高断熱住宅をつくっている立場からすると、もう少し調べて記事にして欲しいという想いはあります。

 

記事に出ているハウスメーカーの建物は、高気密高断熱住宅ではないと思います。

性能のグレードが違えば室内環境もそれぞれに異なりますので、性能が高くない建物の場合は、あしづかホームで推奨している室内干しは、正直なところ、なかなか難しいでしょうし、お勧めはできません。

そう考えると、現在のように、様々な建物性能が存在する状況に対して記事を書くということは、簡単ではないかもしれませんね。

しかし、これは住宅関係に限った事ではないのかもしれませんが、ネットに掲載されている記事や発信情報は、調査不足や偏った内容のものも多く、それをそのまま鵜呑みにする人もいると思いますので発信側、見る側どちらも注意が必要です。

それと、ネット検索のAIは、ネットのこういう情報を拾い集めてまとめて紹介しているだけなので、検索結果の内容も決して全てが正しいわけではありません。

そういう事を踏まえて、これから家づくりをされる方は、本当にしっかり調べて正しい情報を掴んで頂きたいです。

 

蘆塚

2026.10