裸のグラスウールでつくる断熱等級7
今年の10月は過ごしやすいですね。できれば、こういう気候が理想です。
しかし、冬もあれば夏もくるということで建物には断熱性や気密性が必要になります。
これからは特に気候変動の問題もあり、断熱等級7が当たり前になる日も、そう遠くはないように思います。
その断熱等級7ですが、滋賀を含む近畿エリアの場合ですと、殆どの場所でUA値=0.26となります。
その値では、柱間だけの充填断熱のみでは基本的に不可能で、付加断熱が必須になります。付加断熱を施すビルダーは、以前より増えてきましたが、現状、まだまだ少数派です。
何故、少数派なのか?理由はいくつかあると考えられます。例えば、コストであったり、そこまでの断熱は必要無いという考え...などなど、しかし最大の理由は施工側の問題であると私は思っています。
その施工側の問題とは何なのか?それは、一言でいうとノウハウが無いという事です。恐らく、本気でやる気があれば、どのビルダーでも今すぐにできます。
ただ、やろうと思い始めてから、その施工方法を考えれば考える程、難しいと思うようになり、次には付加断熱が必要ない理由ばかりを探していくようになります。
それは、どうしてなのか?私も本格的な高気密高断熱住宅を施工するまでは、そのような状態でした。断熱性を高めたい思いはあるのに、なかなかいい方法が見つからない。
ただ、それは、今から思うと正攻法で物事を進める考えでは無かったからです。
では、どういう考えであったのかといいますと、少しでも楽な方法でコストを抑えて出来る方法は無いのか?とばかり考えていました。
しかし、私の場合はラッキーにも、その悩んでいる時期に、お付合いのある業者さんからのアドバイスや、本気で高気密高断熱住宅に取組む同業者さんの施工現場を見学させて頂ける機会があったお陰で、正攻法でやることが一番の近道であるという事に気づくことが出来ました。
その正攻法とは何なのか???それは、タイトル通りではありますが、裸のグラスウールで施工するということです。
先ず、裸のグラスウールとは何なのか?皆さんがグラスウールと聞いて最初に思い浮かぶのが、裸では無くて、袋入りのグラスウールになるかと思います。
袋入りグラスウールについては、下記リンクのGoogle検索で画像が沢山でてきます。
多分、見たことがある人も多いと思うますが、ポリの袋に入ったグラスウールの事で、日本では断熱材が普及し始めてから以来、もっとも使われている断熱材です。
袋入りのグラスウールが、これまで最も使われている理由としてコストが安いということと、施工が楽という2点があがります。
コストついては、原材料にリサイクルガラスを使用しているため、他の断熱材よりは安価であることは間違いないと思います。
ただ、施工が楽という点については、一般的に凄く誤解されていて、実は決して楽ではありません。
これは、言い方が凄く難しいのですが、施工精度に関係なく、とりあえず現場に断熱材を施工しましたという形をつくりたい場合には、施工が楽に感じると思います。実際に、袋入りグラスウールを採用している殆どの会社が、その感覚で未だ施工し続けていると推測できます。
しかし、断熱欠損を無くして、かつ、気密もしっかりと確保するという考えで真面目に施工を行う場合は、非常に難しいということになります。
それは、何故かといいますと、建築現場では、断熱材を施工する箇所に、筋交いや補強の金物、又、電気配線やコンセントボックスなど、様々な障害物があります。
袋入りグラスウールは先程申し上げたようにポリの袋に入っており、それらの障害をかわして施工する際には、そのポリ部分を切り欠き、そしてグラスウールも切り欠き、そしてグラスウール本体を隙間なく壁内に収める必要があります。
文字で書くと、それほど難しい感じはしませんが、これが実際の現場では非常に難易度が高いものです。この作業を確実に行っている職人さんは、本当に日本に存在するのか?というぐらいのレベルです。
又、気密処理も同様に非常に難しいです。ポリの袋に縁に耳がついており、その耳で気密処理を行う仕組みです。基本的に耳はタッカーで止めるだけで、その上に貼る石膏ボードで隙間を押える考えである為、実際には多くの隙間が生じます。
こんな感じで、確実な施工を行うには、袋入りグラスウールという材料は、実際には施工が難しく厄介です。
それであれば、裸のグラスウールで断熱を行い、気密シートで気密処理を行った方が、結果として作業もし易く、確実な施工が可能になりますので、海外のビルダーや、日本でも高性能住宅に取り組んでいるビルダーは、グラスウールを施工する際には、袋入りではなく、裸の方を使用しています。
そういう訳で、あしづかホームでは、確実な施工を行う観点から裸のグラスウールを採用しています。
ここまでは、グラスウールの種類についての話が中心で、付加断熱についての内容が書けませんでした。次回に、付加断熱ついて書いていきたいと思いますので、引き続きご覧くださいますようお願いいたします。
蘆塚
2026.10


