高気密高断熱住宅の上棟

雨続きの天候も少し落ち着き、秋の気配が感じられるようになりました。

先日は新築工事の上棟がありました。9月は、とにかく雨ばかりで、工事の日程を組むことが難しかったです。

天気の週間予報も、毎日のように変更されますし、当日の雨雲レーダーも数時間で予想が変わったりと、ホント、天気に振り回されました。

 

さて、その上棟ですが、工事のタイミングとしては基礎工事が終わり、木工事のスタート時になります。

そもそも上棟とは、木造であれば柱、梁が組まれて骨組みが出来て、棟木が上がる事ですが、昔のレッカーがない時代は、人力だけで作業していたと思いますので数日はかかった事でしょう。

今では、レッカーが荷揚げを行ってくれますので、殆どの住宅で1日仕事になっています。

しかも、棟木を上げて、その日の工事が終わりという事でもなく、大抵は屋根下地(野地板)までは済まし、更には、壁の耐力面材を貼ることも珍しくはありません。

 

ただ、それは、あくまでも一般的な木造住宅のお話であって、あしづかホームが建てる高気密高断熱住宅の場合は、少し内容が異なります。

何故、内容が異なるかといいますと、建物の長期的な耐久性を考えたときに、上棟のタイミングでなければ出来ない作業が幾つかあるからです。

ただ、その作業は、厳密に言いますと、あしづかホームが建てる高気密高断熱住宅に限った事では無くて、断熱材が施工される全ての住宅に当てはまる事であると考えています。

それでは、どういった部分の内容が異なるのか紹介していきます。

まず1つ目、屋根の構造が登り梁である。(画像1枚目)

あしづかホームの建物では基本的に屋根断熱を採用しています。屋根直下の断熱方法には、屋根断熱と天井断熱の2種類あり、いずれも正しい施工を行えば問題はないと思います。

ただ、私がこれまで経験してきた事を踏まえて、施工性を考えた時に屋根断熱の方が合理的であるという結論に至っております。(その理由は、又、別の機会に記載いたします)

では、どうして屋根断熱には登り梁なのか?それには2つ理由があります。

登り梁のサイズ(背)と断熱材の厚みを合わせることで、梁間に断熱材を施工する事が出来ます。そうすることで、断熱材を施す余計な下地をつくるスペースや手間が省けます。

それと、もう一つの理由としては、登り梁は構造材ですから、屋根下地材(合板)を貼ることで水平構面となり、強度が確保される為、耐震的にみても有利です。

続いて2つ目の異なる点は、屋根下地が二重になっているという事です。(画像2枚目)

建物の耐久性を考えた時に、屋根、天井、壁、何れの場所も断熱材が施されると、原則として外側へ通気できる仕組みが必要です。

壁については、恐らく20数年前から外壁胴縁を施す通気工法が増えだし、近年では住宅瑕疵担保保険の検査でも通気層の確認をするようになり一般化しました。

しかし、屋根、天井という、本来、最も過酷な状況である屋根直下については、未だ明確な基準が無いように思います。その為、確実な対策をとっている建物は案外少ないと感じております。

天井断熱の場合は、小屋裏換気口を設ける方法が一般的かと思われますが、屋根断熱は外壁同様に通気層が必要です。

理屈は外壁同様に、通気垂木(胴縁)で通気層を設け、上下(軒と棟)に出入口をつくり内部の水蒸気を放出させる仕組みです。

ただ、この誰もが理解している仕組が実践されていないのが実際のところで、明確な基準が早期に求められるところです。

そこで、あしづかホームでは、冒頭記載の通り、屋根下地を二重とし、通気垂木を用いて確実な通気層を確保しています。

 

今回、紹介いたしました2点は、どちらも時間、手間、コストがかかる印象です。実際、この工事の為に、レッカー車は2日間必要になりますし、大工さんの作業も多いです。

過去には、他の方法を思案し試したこともあります。しかし、考えれば考えるほど、現在のやり方が、確実かつ効率的で、長期的に安心できるやり方であると思っています。

それと、長期的な耐久性という視点でみればコストは一番かからないのかもしれません。

 

今回はここまでとしますが、次回も上棟時の続きの内容を書かせて頂きますので、引き続き宜しくお願いします。

 

蘆塚

2026.9