断熱等級7と気密処理
立冬ということで、肌寒い外気温となってきました。
これぐらいの時期から、建物性能の差が判りやすく、既に暖房の運転を開始しているご家庭もあれば、一方では、まだまだ無暖房で大丈夫というご家庭もあると思います。
例えば断熱等級7の建物であれば、日射取得の悪い立地条件であっても、まだ、しばらくは暖房不要かと思います。それが日射取得の良い立地になると、更に温熱的には有利になりますから、曇天が続かない限り、12月の間でも暖房が必要となることが少ないかもしれません。
このように同じ断熱等級7であっても、立地条件の違いや設計スキルの差で、暖房使用期間が変わることがあります。そのあたりは、エコハウス建築の面白さであり、また、難しさでもあるように思います。
ただ、それもこれも、先ずは断熱や気密の施工が正確に行われていることが前提ですので、施工精度のバラツキで暖房使用期間に違いがでる事は、非常に勿体ない話です。
断熱欠損の多い施工や、気密処理が悪い施工では、もともと描いていた快適性や省エネ性は得られませんので、そこは慎重に計画と施工を行いたいところです。特に気密については、未だ測定義務がありませんので、自己判断に委ねられた状況です。
そういう事で、今回は気密処理についての内容を書かせていただきます。
先ず、このことは過去にも度々お伝えはしていますが、現在、日本の建築基準法では、建物に対する気密性能の基準がございません。
断熱性能については、等級7までの基準をつくっておきながら、気密については、基準が無いということで、ユーザーの皆様の中には、気密性能は本当に必要なのか?と疑問を持つ方もおられるはずです。
また、必要と思っていても、実際にお家を建てる際に、ビルダー側から必要ないと説明を受けて、思い通りの建物造りができないという悩みを持つケースもあると聞きます。
それでは、住宅の気密性能はどれ位必要なのか?
あしづかホームがエコハウスに取り組み始めた12、13年前は、C値1.0を下回ることが望ましいと言われており、0.5を下回ると優秀みたいな扱いでした。
しかし、エコハウス(高気密高断熱住宅)が広まってきた現在では、気密についての情報や理解も増えて、0.5以下が必要と考えているビルダーが多くなったと思います。
もちろん、0.5よりは0.4、0.4よりは0.3というふうになりますが、最低ラインは?となると0.5ではないでしょうか。
これは、断熱等級が7だからという訳ではなくて、断熱材が入った建物であれば全てに共通するものであると考えます。
また、その気密性能は、断熱性能のUA値とは異なり、計算で判るものではありません。
1棟ごとに現場の実測を行わないと答えがでないので、一切のごまかしができません。
ごまかしができない作業なので、現場の状態が全てです。そういう意味で、現場には非常に緊張感が漂います。
今回は、ここまでとさせて頂きますが、次回に現場作業について触れていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
蘆塚
2026.11


