再生可能エネルギーを進める前にすべきこと
直近3回の投稿でエコハウスに関する基準について書かせて頂きましたが、現在の日本の行政がカーボンニュートラルの為に住宅建築に対して目指そうとしている方向性は、残念ながら私が思うようなエネルギー使用量を減らすという考えでは無くて、どちらかといいますと太陽光発電を中心とする再生可能エネルギーを増やして目標に近づけていくという姿勢であります。
もちろん、化石燃料を使用しない、又、火力発電のように大量のCO2を排出しないなどメリットも多くはありますが、一方で天候に左右されることや太陽光発電の場合はパネル等製造時のCO2排出量の問題、又、廃棄時の問題、それから余剰電力のコントロールや既存インフラの活用方法などをしっかりと計画性をもった議論していかなければ、様々な問題が出てくるかと思われます。
ですので再生可能エネルギーを闇雲にとりあえず増やすという事だけは正直言って避けたいところです。
何より、再生可能エネルギーのバックアップとして原発が必要であるかのように絵を描く日本政府の浅はかな考えはみえみえで本当にまともではありません。
再生可能エネルギーを主として政策を進めるのであれば、先ずは原発なしで、バックアップとしては少量の火力発電(若しくは原発以外の何か)でまかなえる範囲に計画すべきと思います。
となりますと、使用するエネルギー使用量を減らすということは最初に絶対行うべきことで、その辺りを一部の人間の都合だけで適当に行うと、今まで通りあとから取り返しのつかない事態になっていくでしょう。
エネルギー政策だけではなく、様々な分野で他国よりも過去20年以上成長なく遅れをとってしまっている日本は今のままでは将来にツケを残すだけに感じてしまいます。
少しずつでも世界についていけるよう色々と変えていき次世代の負担を減らしていきたいものです。
蘆塚
2021.8