高気密高断熱住宅の見極め 続き

11月も後半になりまして、気温も平年並みに下がってきましたね。

今年の冬は、どういう寒さになるのでしょうか?

さて、今回も前回からの続きになりまして、“高気密高断熱住宅の見極め”について書いていきます。

前回は、見極め方法として、先ずは“全棟気密測定してるビルダー”でないといけないという事をお伝えしました。

そして、今回は、他にも大切な判断基準は多数あるのですが、ただ、優先順位としましては、次は、これかなと思います。それは“全棟UA値を計算しているビルダー”です。

多分、ご存じの方からすると、本当に当たり前の事になってしまうのですが、多くのビルダーが、まだまだ当たり前には出来ていないようです。

UA値とは、断熱性能を表す値になりまして、単純に外皮性能(屋根、壁、基礎、窓等外気に接する部分の性能)です。

その値が低ければ低いほど断熱性能が良いとされます。

そのUA値ですが、全く同じ断熱仕様(構成)や同じ種類の窓を使用している建物であっても、建物面積や形状の違いによって、その値は異なりますし、窓の大きさの違いでも、性能値は変わってきます。

例えばモデルハウス等でUA値の条件が有利に働く建物があったとしても、実際に建つエンドユーザーさんの建物のUA値が同じとは限らず、一棟ごとに計算しなければ正しい値は分かりません。一般的には、パソコンの専用ソフトで確認することが多いと思います。

性能を示す言葉として、断熱等級やHEAT20というものがあると思いますが、いずれもUA値で判断します。したがって、“高気密高断熱住宅”と謳うのであれば、“高断熱”の部分を何かしらの根拠として示す必要があると考えますので、全棟計算することは当然と言えるでしょう。

本当に、“高気密高断熱住宅”で冬に暖かく、夏に涼しいお家を建てたいと思われるのであれば、“全棟気密測定”と“全棟UA値計算”しているビルダーという事が最低限の条件であると思います。

先ずは、その2つを確認した段階で、“出来ない”とか“しない”という言い訳が入るようであれば、そのビルダーは絶対に選ぶべきではありませんし、思い通りの建物が建つ可能性は低いと考える方がいいです。

先ほど申し上げた2つの条件は、あくまでも最低限であるため、実際には他の要素も色々とあります。ただ、その最低限の事を確認せずに建てて後悔されているエンドユーザーさんがおられるのも事実としてあるため、先ずは、この事を必ず確認して頂ければと思います。

蘆塚

2023.11