断熱等級7

もう、4月も終盤になっておりますね。私事ですが、怪我をしてしまい、又、それに絡んで色々とあり前回の投稿より少し間が空きすみません。

さて、“断熱等級7”最近、ちょくちょくと耳にするようになりました。

相変わらず大手ハウスメーカーからは、あまりその言葉が出てきませんが、比較的ローコスト系のメーカーや地元パワービルダーあたりは、結構意識しだしているのではないでしょうか?

多分、エンドユーザーさんのここ数年の動向をみると自然とやらざる得ない方向だと思います。

その断熱等級7ですが、近畿エリアですと殆どの場所でUA値が0.26になります。UA値は計算ソフトの種類によって誤差はありますが、建物仕様としましては、屋根・壁共に2層以上の断熱が必要になり、窓は木製又は樹脂フレームにトリプルガラスを使用しなければいけません。もちろん、それ以外にも色々とありますが、大まかには、そのようなスペックの建物です。

私の個人的な考えでは、これぐらいがスタンダードにならなければいけないと思っております。

現状、世間一般的に断熱等級7は、まだまだハードルが高くて、断熱等級6以上は意味があるのか?みたいなニュアンスのビルダーさんが大半かと思います。

しかし、断熱等級6の場合は近畿エリアの殆どの場所でUA値が0.46しかありません。断熱等級7の0.26とはかなりの差があり、正直なところ、このレベルでは、室内で結構な温度ムラが出来ますし、どちらかといえば断熱等級5のUA値=0.6の方に近いです。

多分、昔の無断熱の建物や、断熱材が入っていても袋入りの薄いグラスウールの建物に慣れている方からすると、断熱等級6や5で最初は断熱性が良いと感じられるかもしれませんが、でも断熱等級7の環境で慣れている人が次に建物を建てる機会があるとしたならば、「次は断熱等級6でいいです」とはならないはずです。

弊社の場合は、そもそも会社の基準として断熱等級6以下は建てる事はありませんが、仮に友人など知人から相談を受けて、「家を建てる際の断熱性能は、どれぐらい必要か?」と尋ねられたら、迷わず「断熱等級6以下は後悔する」という旨の返答をするでしょう。

本当に、それぐらい差があるものですので、これから新築される方々は慎重に検討してください。

そもそも、断熱等級が7段階あるって、なんでやねん!という感じです。

蘆塚

2023.04