関西でパッシブハウスを建てる意味

ホント、あっという間に12月になってしまいましたね。1年経つのが年々加速している気がします・・・

前回お伝えしました通り、この投稿も丸一年継続できまして2年目に突入です。又、新たな気持ちで継続していければと思いますのでお付き合い宜しくお願いします。

さて、いよいよ京都宇治田原パッシブハウスが完成となり、この週末に見学会を行うわけですが、そもそもパッシブハウスという超高性能な建物が必要なのか?という疑問をお持ちの方も世の中にはおられるかもしれません。

たまに耳にする言葉で、「関西はドイツや北海道のように寒くないし...」と言われることがあります。この言葉、一見まともな感じにも受けるのですが、実はその考えが間違いの始まりのように思います。

先ずパッシブハウスの基準は、ご存じの方も多いと思いますが、あくまでも暖冷房負荷の値です。今は冬なので暖房負荷だけに限ると、何処の場所(国・地域)においても年間暖房負荷15kWh/㎡以下にするという至ってシンプルな基準です。

これは断熱材の厚さや窓の性能を関西でもドイツや北海道と一緒にするという意味では無く、その土地の気候・環境に応じて決めれるのです。

例えば、ドイツで壁断熱が400mm以上必要とされているものが日本の関西であれば200mm~300mm程で出来てしまうのです。普段100mm以下程度しか断熱を入れていない人からするとたいそうなお話しなのかもしれませんが、今の時代、又、これからの時代、その100mmm以下の断熱で暖房エネルギーをドンドン使用している場合では無いのです。それこそが世界からするとおかしいことなのです。

もしも、関西に住んでおられて冬場に暖房器具を一切使用しないというのであれば、その人に対してパッシブハウスは必要ないと思いますし、特にお勧めもしません。

しかし、暖房器具を使用し何らかのエネルギーを必要とするのであればパッシブハウスという極力エネルギーを使わない建物は十分に必要となり、その存在を知って頂く必要も有るでしょうし、ぜひ興味を持っていただき性能の高さ、快適性の高さを肌で感じて欲しいと思います。

蘆塚

2019.12