本当の高気密高断熱住宅は少数派?

気候は、すっかり秋ですね。ちょっと涼しくなってきて動きやすくなりました。

さて、近年の住宅は、“高気密高断熱住宅”、“省エネ住宅”、“エコハウス”などと当たり前に呼ばれる事になりました。

これまで、断熱・気密について、あまり積極的にアピールしていなかった大手ハウスメーカーですら、最近は、その辺りの性能を気にした宣伝をしています。

また、フランチャイズ系のビルダーや中小工務店も同様にSNSやYouTubeの発信では、断熱材の比較や、気密のメリット・デメリットなどユーザーが興味を引く内容のものが増えたように思います。

いずれも住宅性能が少しずつ上がってきて、世間の関心が増えてきたことが、そうさせていると思うので、そういう機運の高まりは良い事であります。

ただ...中には、結構、無茶苦茶な内容の発信があるのも事実で、ユーザーの皆さまを惑わすことにもなっているかも知れません。

ただ、私から見て誤っていると思う情報は、意外と世間的に正しいと思われている事も多くて、“何が正解か”を人に伝えるのは難しいとつくづく感じます。

例えば、断熱材の選定についてです。多分、断熱工事の正解が分かっている人からすると、断熱材の種類について、どれが良いか悪いかというよりも、施工精度や、その断熱材の特性にあった素材構成であるかなどに気が行くと思います。

ただ、そこが分かっていない人の場合は、大体、自社で採用している断熱材の優位性を示したいのか、自社が採用していない他の断熱材の欠点ばかりを指摘しています。

そして、その指摘の殆どが、間違った施工方法で起こった事故(欠陥)に対してのもので、本来、その断熱材が正しく施工されていれば起こらない事についてです。

私の場合は、接点のある同業者が、パッシブハウスジャパンや新住協といった団体に加入されていて、真面目に高気密高断熱住宅に取り組む人たちが殆どなので、その辺りは皆さんブレずに正しい方法で材料選定し施工されていますし、それが普通と思っていました。

しかし、それは、仕入れ先の業者さんや、付き合いのある職人さんなどから聞く話では、そのように真面目に施工しているビルダーは極めて少数派らしいです。

ですので、世間一般に高気密高断熱住宅と呼ばれる多くの建物は、本当に中身が伴っているかよく分からないです。

そういう事を踏まえると、現在、あしづかホームで行っている高気密高断熱の家づくりは少数派ということになります。

ただ、決して間違っている訳ではありませんので、これからも同じ考えでお家づくりは行っていきます。

それは、何十年か先になると、どちらが正解であったかはっきりと分ることでありますから。

蘆塚

2025.10

サスティナブル

前の記事

お米の販売

次の記事

エアコンが要らない季節