感覚は人それぞれ??

先週あたりは、少し秋の気配を感じておりましたが、まだまだ、連日、真夏日が続きますね。

前回に続いて、7月のマグ・イゾベールさんセミナー時のアンケート内容について書かせて頂きます。

ビルダーさんの向けのアンケートの内容が、結構、興味深いという事で、もう一つ取り上げさせて頂きますと、ビルダーからエンドユーザーに向けて「最もアピールしているポイントは?」というものに対して以下の回答結果でした。

・性能(断熱・耐震) 68.4%

・低価格 11.4%

・意匠 8.9%

・その他 7.6%

・設備機器 3.8%

68.4%というおよそ7割にあたる会社が、性能をアピールしています。前回のアンケート内容通りですと、65.4%のビルダーさんが断熱等級5以下の仕様です。

ということは、断熱等級5以下のビルダーさんも、まあまあの割合で性能をアピールされていることが分かります。

(性能には耐震も含まれるので、断熱が全てでは無いかもしれません)

断熱等級5以下のビルダーさんのうち、気密の施工もしっかりとされている会社が、どの程度おられるのかは分かりません。しかし、現在の日本国内では、未だ気密測定が一般化されていない状況を踏まえると、恐らく気密もあまりよろしくない事と思われます。

と、いうことは、性能が良いとは言えないレベルの建物であっても、性能が良いと思いアピールされているビルダーさんがおられるのが現状であります。

(セミナーを受講されていたビルダーさんは、そこに少しでも疑問がある為に、セミナーに参加されたと思いますので、これから上のレベルに取り組んでいかれると思います)

でも、断熱等級5以下で性能が良いと思っている多くのビルダーさんは、「その性能では足りていない」とは決して思っていなくて、「関西では、これ位の性能が丁度良いんです」とか「感覚は人それぞれ」みたいな根拠のない解説をしてくれます。

少なくとも、断熱等級7レベルを何棟か建築されていれば、それぐらいの差は、誰にでも直ぐに分かると思いますが、結局、経験が無いとそういう返答になるのかな?と思います。

最近、私自身も同業者の方から、そういう言葉を直接聞くことがありまして、そういう感覚の人が少なからずおられるのは分かりましたが、色々、勿体ないなと思った次第です。

でも、それを勿体ないかどうか思う感覚も、人それぞれですね。

蘆塚

2023.09