性能の差は中間期でもよく判る

ほんの数日まで、今年は10月に入っても暑いという話をしていたのですが、ここ数日を境に一気に冷えてきましたね。

既に暖房をつけて生活せれているご家庭も多いのかと思いますが、建物性能によってそのあたりの感覚は全然変わると思われます。

今まで日本で建てられてきた断熱性や気密性があまり良く無い住宅では外気温の低下と同様に室内温度も下がり、当たり前のように暖房をつけて、当たり前のように布団を厚手に変えていく時期に入っているのですが、果たしてこれは普通の事なのか?ということです。

建物の性能が異なれば今の時期は未だ暖房も要らないですし、布団を厚手に変える必要もございません。(そもそも厚手の布団が要りません)

その性能が異なればというのは“性能が良い建物”にあたりますが、既に性能が良い建物に住んでおられる方にとっては、そのことは何ら違和感無く当たり前のことで、むしろ既に暖房をつけている建物に対して「あ、そうなんだ」という反応になる訳です。

これと同様のお話で私がよく耳にするのが、ヨーロッパの人が仕事の為に一時的に日本で滞在する際に、冬場の建物の寒さに驚くという内容です。

恐らく日本人からすると「冬は建物内も寒いものですよ」と返すところですが、ヨーロッパの人々からすると確実にギャップを感じている点になると思います。

この事は私自身が最近の数年だけでも複数聞いておりますので、結構当たり前のお話であるようです。

今まで過ごした住環境の違いで人間の感覚は同じような状況であっても異なるということであり、それには自身が今まで経験したきたことの記憶が本能的に身についたモノサシで計るようになっているようですね。

日本より20年も30年も前から断熱性、気密性に優れた建物で暮らしているヨーロッパの人々の普通、かたや断熱性、気密性を無視し続けた日本の暮らしの普通...

やっぱり日本は“井の中の蛙”であってはならないと改めて思います。

蘆塚

2021.10