建物の価格について 続き2
5月も後半になり、まさに季節の変わり目ですが、この時期の植物の成長スピードは凄いですね。
さて、今回も前回に続き建物価格の事を書いていきます。
前回までの内容では、近年建物価格が高騰した理由をあげておりました。それは、消費税率増加、物価高騰、そして性能向上によるコストアップという3項目です。
そして、更に今回、もう1つの理由をあげさせていただきます。
もう1つの理由?それには、ユーザー側のニーズの変化があると思います。
例えば、一昔前までは、内容はともかく高額な商品と安価な商品であれば、どちらかと言えば安価な方を選択されるユーザーの方が圧倒的に多かったように思います。
それが、この10年ぐらいの間で、ユーザーの考え方や、物の価値に対する物差しに変化がでてきており“ロングライフ”や“高機能”といった質に対して意識を持つ傾向が高まっております。
その事によって、イニシャルコストが増えたとしても、先々のメンテナンス費用や交換費用、又、快適性などを考慮して、良いものを選ぶというふうに変化がでているように感じます。
住宅の建築には様々な材料や機器が関わりますが、分かりやすい例では食洗機です。以前、食洗機を採用される方の殆どは国産品であったと思います。しかし、近年は、ドイツ製のミーレを代表するように、海外製でロングライフかつ高機能のものが人気となっていて国産品から比べると購入価格は倍以上にも係わらず多くの方が採用されています。
その他にも、床のフローリング材の場合でも、以前の主流は合板の既製品でありましたが、近年では、既製品より高額な無垢材を採用される割合も増加していると思いますし、あらゆるカテゴリーで良いものを選ぶ傾向が強いのではないでしょうか?
そのような事で、イニシャルコストは上がり、当然ながら建築コストも上昇しますので、建物価格高騰の理由としては結構な割合を占めているのかもしれません。
ただ、性能向上やロングライフといったものは、先々を見越したものであり、ライフサイクルコストを考えた場合にランニングコスト削減につながるものでありますし、トータルで考えるとお得なものです。
ということで今回を含めて直近3回は、現在の市場全体の建物価格高騰について書かせて頂きました。
あしづかホームで建てる新築価格も、この約10年間でもちろん上がっております。しかし、市場全体でみられるような30%~50%UPと比べると随分とマシなようには思います。
それでは、あしづかホームの場合は、現在、いくら位で新築住宅を建築しているのか?
次回は、その内容について書かせて頂きますので、引き続き宜しくお願い致します。
蘆塚
2025.05