これからの新築住宅

昨日、ネット記事で、大手ハウスメーカー・大和ハウスの今後の営業方針となる内容が載っていました。

その記事によれば、2027年4月から新築の最低受注金額は5000万円との事です。最低がですよ...

一昔前であれば、ちょっと考えられないですね。ただ、コロナ禍以降、戦争も起こったりと、近年の動向を見ていると当然のようにも思えます。

建物だけで5000万円~となると、一般的な収入で新築を持つことは、なかなか現実的ではありません。

ただ、この事は、これまで殆どの大手ハウスメーカーが共通して行っていたビジネススタイルが、現在の市場にはマッチしない結果なのかと思います。

 

大手ハウスメーカーといえば、都市部、地方に係わらず住宅展示場を構えて、更にはTV等のメディアで大々的にCMを流して知名度をあげて集客するという手法です。

このやり方は、知名度はあがりますが、とにかく莫大な経費がかかります。住宅展示場のモデルハウス建築費、場所賃料、人件費、毎月経費、また、CMはタレントのギャラ、撮影等製作費用、TV局への放送広告費などなど幅広いです。

その経費は、当然ですが、商品価格に上乗せされてユーザーが払っています。

 

しかも、近年、住宅市場は建物性能が向上していますが、大手ハウスメーカーは、その性能向上に対して大体は遅れをとっており、もともと高い価格設定である建物の中身が、今まで以上に伴わないようになりました。

一方、我々のような地元の工務店は、大手ハウスメーカーと比べると性能も高く、使用する材料、部材も原価が高いものを使用しているにも係わらず、遥かに安い価格帯でユーザーへ提供しているので、ある意味、勝負にならないといった考えになって、実質的に一般層ユーザーからの撤退となったのでないかと思います。

 

多分、私のように住宅の設計や施工に携わっている人間であれば、以前から大手ハウスメーカーのビジネススタイルには疑問を持つ方も多かったのではないでしょうか?

2000年代ぐらいまでは、知名度という安心感で購入してくれる層はあったと思いますが、現在の価格帯や、情報の入りやすい世の中になって、ユーザーの目線は確実に変わっています。

また、これからの未来を考えると、人口減少や気候変動での災害増加という状況が加速しそうなので、現在よりも住宅に求められるものは更に増えていく事になります。

そうなると、大所帯で大量生産という事は益々難しくなります。

そう考えると、今回の大和ハウスの件は、会社側の目線で見ると、先を見据えた英断なのかもしれません。

 

とにかく、我々のような地元工務店は、市場のニーズにマッチする価格帯で、かつ高性能、高品質で色褪せない建物を造っていかなければなりません。

 

蘆塚

2026.9