断熱材の内容 続き

前回に引き続き断熱材についてお話しします。

種類の選定については、私のなかではどの材料がダメでどれが良いとかはあまりありません。前回でも少し触れましたが、いずれの材料であっても正確な施工をする場合において条件はそれ程変わらないと思っているからです。

でも、たまに他の方が発信されている内容で“〇〇は使ってはダメ!”とか“〇〇以外は使用しない!”といったことが書かれたりしているケースがありますが、それはナンセンスな話かと思います。そういうケースで出ている悪い例の画像などを見ると殆どは、材料の問題ではなくて施工の問題であるからです。間違った施工をしている方を指摘しないと意味ないのに?と考えてしまいますが、多分、自身が販売したり使用している商材が優れているとアピールしたいのでしょうか?真意は分かりませんが・・・

それでは、断熱材の選定に際して、それぞれの性能比較を行ってみます。以下数値は、種類別の熱伝導率になります。数字が小さいほど高性能になります。

1.グラスウール10kg 0.050

2.セルロースファイバー 0.040

3.高性能グラスウール16kg 0.038

4.ロックウール 0.038

5.吹付ウレタンフォーム 0.038

6.XPS(高性能タイプ) 0.028

7.ウレタンフォーム(ボードタイプ) 0.024

8.フェノールフォーム 0.020

他にもまだまだ種類はございますが、よく使用される代表的な断熱材を熱伝導率で比較しております。

1は参考までに記載しましたが、昔のタイプなので、これから新築する場合に使用される方は流石にもうおられないと思います。

2~4が繊維系、5~8がプラスチック系と分かれます。熱伝導率だけを見ていくと8がもの凄く数値が良く魅力を感じます。2と比較すると二倍の性能があるのでいうまでもありませんが価格も比例して高価になります。又、一般的に繊維系は燃えにくく、プラスチック系は燃えやすいとされ万が一の火災時についても考慮する必要があります。

あとは、例えば壁ですと充填(柱間)のみの断熱施工と、充填(柱間)+付加(柱外側)に断熱施工する場合の考え方でも選定が変化すると思われます。同コストで同性能が得られるのであれば、熱橋(ヒートブリッジ)対策を考えた時に迷わず後者になりますので、そのあたりもポイントの一つになります。

因みにあしづかホームでは、コストバランスや不燃性などから3の高性能グラスウールを主として採用しております。ケースバイケースで他の異なる材料を使用することもありますが、そこはあくまでも使用する側が常にその材料に対する知識を持ち間違った方法をとらないよう配慮していく必要があるのではないでしょうか。

蘆塚

2019.08

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