前回の続きです。
そうなんです。1日や2日エアコンつけっ放しぐらいでは全然ダメなんです。


これは、その後すぐに分かるのですが、いくら性能が良い建物でも冬場に完成した場合は建物全体に熱が入り温度ムラがなくなるのには2週間ほどはかかるという事です。
考え方としては、天井・壁・床などに少しずつ熱が伝わり、その輻射熱により暖かさを感じる仕組なので、最初は時間をかけて熱を入れ続けることが重要になります。
特に床下などは日射もないので基礎のコンクリートに熱が伝わっていくのは最後になります。どうしても暖気は上へ上へといくので2Fから暖まっていき、徐々に1Fにも広がり、そして床下へというイメージです。
そうして、全体に熱が入っていくと、そこからは温度ムラも出来にくい環境になっていき、少しの暖房で気流を感じず非常に心地よい空間に変化していきます。
そして次回の冬からは、暖房を入れ始めるタイミングが来たらさほど時間が掛からず過ごしやすい温度環境をつくってくれます。

ですので、最初は私も“1Fと2Fで温度ムラが出来る?”と思っていましたが時間の経過とともにその心配は全く無くなりました。
むしろ、今では5年間の経験が出来て、新築のお客様のお宅で最初のセッティングが大体思い通りに行えるようになりました。慣れって怖いですね(笑)

という事で、エアコン1台で大丈夫?という心配は全く不要という事がわかり一安心しました。

次に“本当にプラスエナジーになるのかな?”という心配。
太陽光発電が4.88kwだけで可能なのかどうなのか結構不信ではありました。
今まで、こういう計算に関してのソフトを見たことも扱ったこともなく精度が分かりませんでした。
シュミレーションされた結果を見せて頂いても意味不明で全然ピンと来てませんでしたが、完成して建物使用開始からエネルギー量を毎月確認しており丁度1年が経過したときの統計を確認すると以下の内容でした。

・1年間の創エネ(太陽光発電) 62.43GJ
・1年間の使用したエネルギー 60.22GJ(内訳:電気48.53GJ、ガス11.69GJ)

このように何と「創エネ」も「使用したエネルギー」もシュミレーションに近い値で、しっかりとプラスエナジーになっておりました。
その後も、年により多少の変動はございますが、ほぼほぼ同じような内容で推移しております。
因みにエネルギー使用量をシュミレーションしているソフトは“建もの燃費ナビ”というパッシブハウスジャパンがプロデュースしているもので結構精度が高いように思います。

コンセプトハウスのようにしっかりとした躯体性能を持つ建物は、使用するエネルギー量が少なくて、しかもより快適に生活できるという事が分かり今では自信を持って「本気のエコハウス」をお勧めできます。
やっぱり何事も経験してみないと確信が持てませんので、そういう意味では、このコンセプトハウスを建てて実際に使用してデータが取れるという事は非常に意義が有ることだと感じております。

次回は社屋の事を書かせて頂きます。

蘆塚